3/8/22 ソクジン
ふと、床に置かれている写真が変わった気がした。
ホソクとジミンの笑い声が聞こえたと思ったら、ジョングクの後ろにいた二人のうち一人が、自分だということに気づいた。
次の瞬間、ユンギのピアノの音がした。
ナムジュンとテヒョンは笑いながら浜を走っている。
その全ての瞬間が重なって、映像と映像も重なり続けて行く中で、何かが解き放たれ、血となって身体中を巡った。
一度解き放たれた記憶は、自分を見失うほどの衝撃となって、心を満たした。
悲しかったり、懐かしかったり、苦しかったり、楽しかったり。
そんな、全ての記憶が渦巻いていた。
それを眺めていると信じられない気持ちがした。
僕は、どうして全ての記憶を、その瞬間を、忘れていたんだろう。
そうして気がついたんだ。
ポケットの中で、何かが光り輝いていることに。
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